しるもの日記(5)
6月15日(土)〜6月21日(金)

6月15日(土)

お昼ごろ三宮周辺の書店を回る。元町の1003さんでなかなか手に入れられなかった『なnD7』をようやく購入する。母と待ち合わせてお昼を食べて帰宅し、明日配る「代わりに読む人 全点フェア(※全1点)記念冊子」の推敲をする。途中、パラパラと『なnD7』のページをめくる。いぬのせなか座と、香港のレコードショップのインタビューが面白かった。夕食はいろいろ。汁ものは、あさりの酒蒸し。

今回、京都、大阪、神戸の書店をまわって直接書店員さんたちと話をさせてもらい、現場の声で得るものが多くあった。ある書店では『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する 1』の注文書が届いた時に、スタッフ同士でこれは文芸か、それとも地図(地図やガイドなどを置くコーナーのこと)かという議論をした上で、地名もたくさん出てくるしひとまずガイドに入れることになったらしい。

6月16日(日)

朝、近くのコンビニで面付けした記念冊子を印刷する。両面印刷のズレのことを考えて、わざと位置を0.5mmとか1.0mmとかずらしたPDFを複数バージョン作ってからコンビニに行った。ズレなしのPDFでズレなく印刷できた。

大阪に向かう。吹田の事件が気になるところではあるが、予定通り決行させていただくことになった。お店に着くと、店主の磯上さんがテーブルに「代わりに読む人 全点フェア(※全1点)」のセッティングをばっちり整えていてくださった。しばらくすると時間になったので、全点フェアを開始した。と言っても、私が全1点を前に座っているだけで、どの時点で開始したのかはわからない。心の問題として。

立て続けに数人のお客さんが来てくださった。友人が結構来てくれた。初めてお会いする方も。京都で『代わりに読む』も買ったというお客さんは「あの、月報1にもう1冊出るって書いてましたよね。そうそう、「行商日記」、あれは出ないんですか?」と聞かれ、すみませんと謝った。いつかは「行商日記」出したいです。

しばらくすると人が居なくなって、それで磯上さんといろいろお話した。磯上さんが本を読みはじめた頃のこと、意志決定の山のこと、続けるということ、休息が大事ということ、ZINEやリトルプレスのクオリティのこと、A太郎は身内にいたら困るということなど。なんか、こう本屋さんの店主を独り占めして急がずにおしゃべりできるのってなかなかないことで贅沢だ。全点フェアで一番得したのは私自身だったようだ

終わりかけにサイン本を作らせてもらい、ご挨拶して店を出る。新大阪で今日のイベントにも来てくれたおやすみの仲間とお好み焼きを食べて新幹線に乗る。コーヒーで酔いを覚ましながら、大前粟生さんの『私と鰐と妹の部屋』を読む。汁ものはなし。

6月17日(月)

さすがに週末の遠征からそのまま平日に突入するのはハードで、しんどいなと思いながら、もくもくと1日を過ごす。食堂の仮説は今週も正しさがさらに実証され、ごぼうが入っていた。月曜はみそ汁にごぼうが入る。だが、理由はわからない。

6月18日(火)

帰りに渋谷のMARUZEN&ジュンク堂書店に立ち寄る。『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する 1』は文芸書の読書論の棚に動かしていただいていた。たしかに、、これ、、読書論なのでは!と思った。だって、中でカフカの『城』や、チャプスキの『収容所のプルースト』や、ゴドーやら、シーシュポスと重ね合わせて話していくんだから。きちっと分類する大型書店だからこそ、書店員さんが考えた上である棚に収まると、なるほどという感慨がある。在庫動いてくれ〜と念を入れてから、店を出てカレーを食べる。神南カレーだったところが、 J.S.カレーになっていた。なっていたが、相変わらず入り口でカレーパンは売っていた。タンドリーチキンの載ったカレーにパクチーや、サルサが盛ってあり、これはまた来るかもというおいしさだった。 マレーシア駐在時の大学の近くの露店(Nasi Bajet)で食べたタンドリーチキンが食べたくなった。汁ものはなし。ん、カレーは汁もの?

帰宅して、上半期ベスト級に感銘を受けた本についての文章をこねくり回していた。どうやったら、このめっちゃ熱い本の魅力が伝わるか。なんなら全文読んでくれと書きたい。いや、もうつべこべ言わず全文読んでほしい。

6月19日(水)

行き帰りの電車で推敲して、文章を直すのは好きだなとあらためて思う。帰宅後、コーヒーを入れて、赤字を反映して読み返し、わかしょ文庫著『ランバダ』のレビューをnoteに上げた。深夜、メールを書き就寝。ぜんぜん汁ものについて言及していなくて、ビックリする。

6月20日(木)

行きの電車で『本の雑誌』川端賞特集、ピンチョン『重力の虹』2部のつづきを読む。「まだ読んでたんですか?」と言おうとするA子がどこの角で待ち構えているかわからない。

食堂のみそ汁、木曜日にもごぼうが入っていることが観測される。まずいな、仮説が、、とつぶやくと、同僚が「月曜日ならごぼう」という仮説が崩れたわけではありませんよと慰めてくれる。

いい報せがあったので、よっしゃーってなった。帰りに駅前の恭文堂書店さん『パリ濶1』入荷の報せを聞いて、帰りに観に行く。本を読んでないのもよくないが、汁ものをちゃんととってないのが、いちばんよくない。この日記の趣旨に反する。

6月21日(金)

電車でたまったしるもの日記を書きたす。夜は外食、おいしいものを食べた。